DRCnetの働き※2014年6月更新

2014年06月17日
DRCnet(東 日本大震災救援キリスト者連絡会)は2011年3月11日に東日本を襲った巨大地震の直後、キリスト教福音派の諸団体やグループによって立ち上げられ,多 くの死者や被災者の救援と被災地の支援のために、プロテスタント主流派、ペンテコステ・カリスマ系諸団体,日本キリスト教団、カトリックも関係した幅広い 協力を得て、活動を続けて参りました。

DRCnetは岩手県、宮城県、福島県、それに茨城県も含め、被災地の支援活動、地域教会のネット ワークのハブ的な役割を担っています。実際的な働きとしては、お茶の水クリスチャンセンターのもとに、実行委員会、事務局および登録団体による全体会が立 ち上げられて今日に至りました。

2014年4月からは名称を「東日本大震災救援キリスト者連絡会」から「災害救援キリスト者連絡会」と変 更しました。「DRCnet」という英語の通称名はそのまま継承しております。これは、被災地ネットワークとの関係は、今まで通り継続しつつ、今後、い つ、どこで起きてもおかしくない災害に対して、被災地も支援するという覚悟で取り組んでいこうとするものです。

DRCnetはハブの働き として、東北地方の諸教会やクリスチャンネットワークとの連携と共に,非被災地域の救援団体や教会との関係を継続し、更に、関東、東海、南海トラフトな ど、今後想定される大災害への備えも視野に入れた活動を進めて行く予定です。今や、災害に対する一般の人々の認識や団体の形成などのニーズやチャレンジが 真に必要な時です。

DRCnetの活動に積極的に参加している団体のひとつである日本福音同盟は、ウィートン大学のHDI(人道的災害支援研究所)からの経済的・人的支援を受けており、DRCnetの3つの主要な働きに関わり、支援しています。

DRCnetの3つの主要な働き:
①災害対応チャプレン・プログラム,
昨 年チャプレン養成トレーニングを実施して下さった米国救世軍のケビン・エラーズ師による「危機対応・最初の48時間〜誰もが知っておきたい心のケア入門」 (岩上敬人訳)の日本語版が5月に出版されます.9月にはこの本を使ったチャプレンセミナーを東海福音フェローシップ地震委員会で行なう予定です。
東 北の被災地のみならず、日本中に広くこの働きを進めて行きたい、というのが大きな目的です。2ヶ月に一度「チャプレンズ・カフェ」を開き、災害救援にたず さわっている人々と共に、また、この働きに関心を寄せている方々と共にお茶とお菓子を飲みながら、交わりと学びを行なっています.地方にもこの働きを進め たいと考えています。

②首都圏災害プロジェクト
東 京の板橋地区、新大久保地区、墨田地区、台東地区等で教会防災ネットワークが始まりつつあります.DRCnetウェッブサイトの首都圏災害ページに記載さ れている災害対応入門マニュアル(松本順JEA援助協力委員長作成)等の資料・ツールを充実させ、全国の各地域に教会防災ネットワークが作られて行くよう に願っています。

③国際神学シンポジウム
DRCnet, 聖学院大学総合研究所、及びTCU主催、フラー神学大学院、ホイートン大学共催で,今年2月15日と17日に開催された国際神学シンポジウムは、今回も 成功裏に終わりました。「苦難を通し、壁を越えて、次の世代へ」を主題に、フラーからホアン・マルティネス教授、ホイートンからデービッド・ボーアン准教 授とジョージ・カランティス准教授を講演者としてお招きしました。パネルディスカッションには超教派の方々をパネリストとしてお招きし、又、東北の諸教会 ネットワークの代表者からなる分科会も啓発に富むものでした。
特に昨年の幸田司教に引き続いて新潟から菊池司教、西南学院大学濱野道男准教授,TCUの倉沢正則学長などの諸氏の参加があり、教派を超えたもの、また多くの神学校の協力参加を得られたのは大きな感謝でした。
17日は被災地支援をしている青年たちの発題とデープル・ディスカッションが
活発に行なわれ、次世代への大きな希望を与えられました。
反響が大きかった次世代集会を2015年に、通常の国際神学シンポジウムを2016年に開催する方向で検討を進めています。

東北震災から時を経るに連れて、多くの支援団体が財政的困難から働きを中止せざるを得ない状況にあります。財政的面ではDRCnetも決して豊かな状況には ありませんが、今の所、被災地の活動に終わりはありません。 又、「私たちを忘れないで下さい.」という人々の声も忘れることは出来ません。故に、神様の み心と導きのもとに、出来る限り私たちのミニストリーを続けて行く所存です。
ハブとしての役割を主なる働きとして進めるDRCnetは、祈り、支援,教会や地方ネットワーク訪問、福島の原発問題や風評被害の排除、その他私たちに出来る働きをして行く事を願っています。

災害対応は、特別な救援・支援団体だけが取組むものではなく、日本中の教会が日常の働きの中で、地域における「世の光・地の塩」として取組むべきだと考えています。

皆様の貴重なお祈りと捧げ物を感謝致します.それによって、私たちは被災地や日本中の災害関係の支援ネットワークの支援の働きを継続する事が出来るのです。

実務委員会: (あいうえお順)
委員長 中台孝雄JEA(日本福音同盟)JEA理事長
副委員長 榊原 寛(WVJ理事長, OCC副理事長)
稲垣博史(アンテオケ宣教会)
片山信彦(特非)ワールド・ビジョン・ジャパン 常務理事・事務局長
(佐野弘枝:ワールドビジョン)
根田祥一(いのちのことば社出版部編集長)
品川謙一(日本福音同盟総主事)
高橋和義(JECA・OMF岩手支援プロジェクト“いっぽいっぽ”責任者)
永井信義(拡大宣教学院院長, 日本ペンテコステ協議会副議長)
河成海(GMS派遣宣教師)
松下瑞子(DRCnet 事務局)
三木晴男(玉の肌石鹸社長)
山崎龍一(OCC理事)

情報提供:【連絡会】

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