国際神学シンポジウム

東日本大震災国際神学シンポジウム
「 いかにしてもう一度立ち上がるか。」—これからの 100 年を見据えて—

20130514sinpo

*経緯 :

2011 年 4 月、フラー神学校の学長委員会において、東日本大震災で被災した日本の教会へ の支援が決定され、具体的な支援の内容に関し最も相応しい仕方について日本人の在学生・卒業生に相談がなされました。
卒業生が数名の日本のキリスト教指導者に相談した結果、神学的・宣教学的なサポートが望ましいという結論に至り、今回のシンポジウムの案 が浮上しました。フラー神学校は、シンポジウムの中心が日本の教会リーダー達であり、あくまでも補佐的に日本の教会に仕え、励ますことを目的とするという ことを確認し快諾し2012年,2013年と2回にわたり神学シンポジウムを開催しました。
フラー神学校からは3年間の支援プログラムとなって2014年迄続きます。

*シンポジウムの目的:

3.11 の大震災以降、国内外から多くの支援活動が活発になされ、東北の教会は厳しい状況の中、手探りで復興に向けて歩んできました。震災から一年の節目を迎える にあたり、日本の教会がこれからどこに向かって進んで行くべきかを考察し、歴史におけるこの「時」を 捉える神学的なパースペクティブが必要とされています。
日本の教会は、2011 年 3 月 10 日への復興をゴールとするのではなく、3.11 を経験した先に見えて来るものに、また神が 今何をしておられるのかに目を注ぐ必要があります。神学とは本来、教会に仕えるための ものです。大震災を経て、日本の教会は今、何を見る必要があるのでしょうか。教団教派 の伝統を大切にしつつ、その壁を越え、この時代における教会の役割と責任、これ からの日本宣教におけるビジョンを共に仰ぐときとしたいと願っています。またこの 神学的・教会的試みは、世界のキリスト教に対する、3.11 を経た日本の教会からの貢献となり得ると考えています。(2012年シンポジウム)

神学研究はしばしば神学者についての研究という意味で用いられることがあります。しかしそれらの研究は、 神が今ここにおいて何をしておられ、われわれがいかに応答すべきかを考えるために行うものです。この国際神学シンポジウムは当初から、学者のための議論の 場ではなく、また支援活動の報告だけにとどまることもな く、この大震災を聖書的・神学的に捉え、またこのただ中で神が何をしておられるのかを考察し、わかりやすい言葉で語り、諸教会に仕えることを目的としてき ました。また様々な団体のリーダーたちが、顔の見える関係を作るということももう一つの重要な目的です。100年先 の日本の教会の姿に思いを馳せながら、教派教団の伝統を大切にしつつ、その壁を越え、この時代における教会の役割と責任、これからの日本宣教におけるビ ジョンを共に仰ぐときとしたいと願っています。さらに3.11を経た日本の教会から、世界のキリスト教への貢献となるような神学と実践を生み出すこと。こ れが第三の目的です。(2013年シンポジウム)

*3年間の共通テーマ

“いかにしてもう一度立ち上がるか。—これからの 100 年を見据えて”—
How can we start again? Centurial Vision for Post-disaster Japan

≪ 第1回 東日本大震災国際神学シンポジウム ≫

第1回テーマ:“これからの 100 年を見据えて”
How can we start again? Centurial Vision for Post-disaster Japan

・場所:女子聖学院クローソン・ホール(駒込駅徒歩 10 分)
・時: 2012年3月23日(金)  13:00 〜17:30
・講演者
Juan Martinez フラー神学校准教授、異文化国際プログラム学務担当副学長。
Glen Stassen フラー神学校教授、キリスト教倫理学。
大木秀夫    聖学院大学総合研究所所長、組織神学。
山口陽一    東京基督神学校校長、東京基督教大学教授、日本キリスト教史。
藤原淳賀    聖学院大学総合研究所教授、キリスト教倫理学。
*この他に東北から 1 年間の支援活動とその神学的考察についての報告。

主催、共催、協賛、後援合わせて 29 団体   参加者数   ?
日米の神学者たちが、これから 100 年先の日本のキリスト教会のあ り方を見据えつつ、今のこの「時」を捉え、日本の諸教会に仕え、励まし、現在なすべき働きを論じる時となりました。

≪ 第2回 東日本大震災国際神学シンポジウム ≫

第2回テーマ:“苦難に寄り添い 前に向かう教会”
The Church: Embracing the Sufferers, Moving Forward

・日時:2013年3月27日(水)10:00~17:00
・場所:お茶の水クリスチャンセンター 8階チャペル

・中心講師 フラー神学校学長  リチード・マウ博士(Richard Mouw)
・パネルディスカッション   リーダー 藤原淳賀(聖学院大学教授)
パネリスト
岡村直樹(東京基督教大学教授)
伊藤 悟(青山学院大学)
幸田和生補佐司教(カトリック)
藤掛 明(聖学院大学教授)

・分科会  リーダー 品川謙一(JEA総主事)
A.ハリストス正教会の東北宣教の歴史。山口陽一(東京基督教大学大学院神学研究科委員長、教授)
B.ポスト・フクシマの被災地における教会と社会 川上直哉(東北HELP事務局長)
C.原発とキリスト者(1) “福島の放射能汚染の現状と課題” 木田恵嗣
(FCC会長、郡山福音教会牧師)
D.大震災と心のケア “喪失と怒りへのケア” 窪寺俊之(聖学院大学 教授・心理学科長)
E.震災における教派・教会をこえた出会い.  吉田久仁子(いわき・聖風
幼稚園) 松本 周(聖学院大学)
F.3.11から学ぶキリスト者の災害対応    ジョナサン・ウイルソン
(クラッシュ・ジャパン、DRCnet首都圏災害プロジェクト委員)
G.被災地の子ども支援 “子どもの心の行方「良かった」の回復
米内宏明(日本バプテスト教会連合理事長)平田美保(Sola代表)
H.原発とキリスト者(2) “脱核の倫理の探求“ 日独戦後史をめぐる一
断層  福島 福島 揚(青学非常勤講師)
I.「弔い」と震災後の展開に付いて“内陸部地震被災地の牧師として”
井形英絵(東北ヘルプ、日本バプテスト連盟南光台キリスト教会牧師)
J.国民統合と自衛隊と教会。コルネリオ会。安藤能成(JEA,日本同盟基督教団理事長、世田谷中央教会牧師)
K.青年と大震災 小川 真(キリスト者学生会関東地区主事)
野田 沢(学生キリスト教友愛会)

参加者数 165名

フラー神学大学院のマウ博士が今年のテーマである「神の忍耐の時」の中で,苦難の救い主に仕える」と題して主題講演し,「憐れみのキリスト論」を提示しました。又、震災ボランティアに関わった大学関係者やカトリックの司祭も含めたパネリストによるパネルディスカッション、及び,上記に挙げられた、色々な分野の講師による分科会がおこなわれました。

記事:DRCnet 松下瑞子

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